
さまざまなウェブメディアや
『anan』『婦人画報』などの人気雑誌で執筆する他、
ご自身のBLOG『京都くらしの編集室』で京都ライフを発信している
京都在住フリーライター・江角悠子さん。
彼女ならではの視点で
京都のおつけもん屋さんを訪ね歩きます。
お店の個性やオススメの逸品、
ありきたりじゃない京のおつけもんが揃っています。
ツウな情報をお楽しみください!

京都ライター江角悠子の
京都おつけもん探訪記
Kyoto Otsukemon Exploration




Part.1
京つけもの もり
Kyo-tsukemono Mori
1962年に創業し、今や京都市内に14軒、大阪や空港にも店舗を展開する「京つけもの もり」。可愛らしい「かぶら」のロゴマークに、馴染みがあるという京都人は多いかもしれません。今回は、金閣寺へと続く大通り・西大路三条にある本店にお邪魔しました。

亀岡の自家農園で収穫した青味大根


先代が「おいしい漬物を作るには、おいしい野菜から」と、モノづくりの原点に返るべく平成元年に始めたのが、亀岡の自家農園。現在は2代目となる森義治さんが引き継ぎ、社長自ら畑に出て、野菜を育てることから漬物作りに取り組んでいます。畑の広さは約2町(6,000坪)。野菜づくりに始まり、収穫、加工、商品化、販売まで、すべての工程を自社でしているのが、もりのこだわりです。
昔から日本人の食生活に欠かせなかった漬物。「最近の子どもさんはあんまり漬物を食べはらへんようやけど、漬物のおいしさは次の世代にもしっかりと伝えていきたいですね。また、漬物文化を後世に伝える活動もしていきたいと考えています」と森さん。最近では、京都工芸繊維大学の教授と共同でぬか漬けに関する研究に取り組んでいるそうで、「本来の漬物は、乳酸菌により熟成・発酵されたものを指します。ですから、漬物には体に良いとされている乳酸菌もたくさん含まれているんです。乳酸菌が生きて腸まで届くというのはよく聞きますよね。そのため、生きていないと意味がないというような捉え方をされている方もいるかもしれませんが、実は乳酸菌は死んでいても一定の効果があるといわれているんですよ」と、森さんが漬物について語り出すと止まらない…! おいしくて体にもいい漬物の魅力をもっと大勢の人に知ってもらいたい!!! そんな森さんの熱い思いがひしひしと伝わってきます。

2代目の森義治さん(右)と現在は製造に関わる息子の森知史さん(左)
伝統を守りつつも、漬物の新たなる可能性を追求するべく、もりでは毎月さまざまな新商品を発表。また、江戸時代に京都で誕生した千鳥酢で作る「京ぴくるす」や、スペイン産のオリーブを独自の漬け物技術で漬けた「京都おりーぶ」を生み出すなど、新感覚の漬物を続々と提案。森さんのお話を伺っていたら「なんか漬物って楽しいな!」とワクワクしてきました。次は一体どんな漬物に出会えるのかな〜。そんな期待が高まるお店でした。

イチオシ商品




青味大根 1袋 648円
育てるのに手間がかかり、なくなりかけていた幻の京野菜「青味大根」をもりが自家農園で復興栽培!
この希少な青味大根が収穫できるのは秋だけ。そのため毎年10月~1月の期間限定で店頭に並びます。
魅力は、香りが強く、カリカリとした食感なんだとか。細かく刻んで、七味と醤油をかけて食べるのがオススメ!
葉っぱまでおいしくいただけます。

京都ライターの






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