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さまざまなウェブメディアや

『anan』『婦人画報』などの人気雑誌で執筆する他、

ご自身のBLOG『京都くらしの編集室』で京都ライフを発信している

京都在住フリーライター・江角悠子さん。

彼女ならではの視点で

京都のおつけもん屋さんを訪ね歩きます。

お店の個性やオススメの逸品、

ありきたりじゃない京のおつけもんが揃っています。

​ツウな情報をお楽しみください!

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京都ライター江角悠子の

京都おつけもん探訪記

Kyoto Otsukemon Exploration

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Part.10

渡辺つけもの

Watanabe Tsukemono

 京都御苑の北西、今出川新町通を下がった一角にあるお漬物屋さん。創業した昭和33年頃は、近くに西陣市場があり、今出川通には毎月決まった日に露店がずらりと並ぶなど、とても賑わいのあるエリアだったそう。近年、周囲のお店は減ったものの、今も地域の人に愛され、60年もの長きにわたり続いているのが、この「渡辺つけもの」です。

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取材中も次から次へとお客さんが立ち寄り、気軽にお漬物を買っていく。

 店舗は昔ながらの市場を思わせる、オープンなつくり。さらに漬物が入った木桶が並ぶ様子も、やはり昔懐かしいスタイル。スーパーでパックされたお漬物を購入することが当たり前となった今、こうして樽から出されたばかりの新鮮なお漬物を、欲しい量だけ購入できるというのが、す〜ごく新鮮! また店内に広がるぬかの香りも、購買意欲をかき立てられます。「毎日の食卓で食べてもらいたいので、手頃な値段設定というのも意識しています」と話すのは、2代目の渡邊勝志さん。きゅうりは3本で200~300円、なす1本100~200円など、聞くと、値段も昔ながらの設定にしてあって、ほとんど上げていないとか(!)

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木桶の中のお漬物が減ってきたら、その都度、樽からお漬物を出して並べていく。

 渡邊さんが常に心がけていることは、素材の持ち味を活かした漬物作り。20年前からは、丹波に自家農園を持ち、そこで農薬や化学肥料は極力使用しない野菜作りにも取り組んでいます(この日、店頭には漬物に使われなかった旬野菜も並んでいました)。また、新鮮なぬかを3〜4日冷蔵庫で寝かして、ふんわりとした甘味が出た頃に漬物に使うというこだわりも。

 

 季節により店頭に出るお漬物は変わるものの、置いてあるのは常時10種類ほど。この日、きゅうりのぬか漬けだけでも、(1)あっさり漬けたもの(2)しっかり漬け込んだ古漬(3)その中間と、3種類が並び、こんなにも細かく漬け分けたものがあるなんて!と小さく感動。浅漬けから順に「若いの・中年・おとしより」という呼び方があるらしく(京都っぽい!)、常連さんは「若いのちょうだい」と自分好みの漬け具合を選んで買っていきます。実際に野菜を漬け込んだ人に、その日のオススメを教えてもらいながら、その日の食卓に並べるお漬物を買う。こういうことのできるお店が、こんな街中にまだまだあるんだなぁと、うれしくなったのでした。

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イチオシ商品

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千枚漬け

1パック 540円(税込)

年間を通じてさまざまな野菜の漬け物を提供している中でも「うちの名物は、やっぱり千枚漬」と話す渡邊さん。京都では冬の風物詩とされているお漬物です。同店の千枚漬には、自家農園で育てた、きめが細かく甘味のある聖護院かぶらを使用。収穫したその日に皮を剥いて下漬け作業まで終えるため、水分が多く、シャキシャキとした食感に仕上がるそう。新鮮な野菜に、味付けには利尻産の昆布を使うことが同店のこだわり。冬だけのお楽しみです。

ライター江角の

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渡辺つけもの

京都市上京区今出川新町下ル堀出シ町276

TEL:075-431-1410

営業時間:10:00〜18:00 

休み:木曜・土曜・日曜・祝日

https://watanabe-tsukemono.com

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